新作テックトランス特集 (2021年09月版):今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2021/09/17

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【告知】

次回Hardonizeのインフォメーションが公開されております。

2021/10/09(sat) Hardonize #39 at sabaco music&cafe

■Date

2021/10/09(Sat) 14:00-20:00

■DOOR/ADV

DOOR: 2,000yen (with 1drink ticket)

ゲストにharaさんと、本間本願寺さんをお迎えして6時間みっちりハードテクノでお送りします。
あらゆるジャンル、シーンで手腕を発揮している方とハードグルーヴ黎明期からの筆頭格、どちらも聴けるのが楽しみです。

尚、今回も入場に当たって事前エントリーが必須となっております。
参加をお考えの方は以下のURLから申請をお願い致します。
(お支払いは当日会場で行います。)

Hardonize #39 in東京 – パスマーケット

【今回のお題】

さて、昨年から自分の回はハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっておりました。

ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。

ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。

今回取り上げるサブジャンルは

テックトランス

とします。

特別連載では取り上げていないものの、9回目に取り上げたテックダンスと同様テクノの質感を持ったハードダンスという点で共通しています。
前回取り上げたのが丁度半年前の03月なので、改めてここ2ヵ月程の間にリリースされたトラックについて紹介していこうと思った次第です。

あと毎度このジャンルに焦点を当てる際の但し書きになりますが、どうしても配信サイトの試聴ではブレイクの部分しか含まれていないケースも多々あったため、長い尺で音源が公開されているYouTubeリンクを埋め込み音源として貼り付けます。
その下にbeatportへのリンクを記載しておきますので、購入はそちらからどうぞ。

早速ですが最近にリリースされた新作テックトランス特集いってみましょう。

【曲紹介】

MaRLo / Hoogenbanger

Hoogenbanger (Extended Mix) – YouTube

Hoogenbanger (Extended Mix) by MaRLo on Beatport

オーストラリアのプロデューサーMaRLoによるテックトランス
ビッグルーム的なインパクトのあるスーパーソウがメインリードとして使われている一方、ボトムは激渋のテクノ感。
3分という尺も音の構成同様、かなりタイトなトラック。

Ganesh, Rj Van Xetten, GVX / Dime Dropper (T78 Remix)

Ganesh & RJ Van Xetten pres. GVX – “Dime Dropper” (T78 Remix) HQN:001 – YouTube

Dime Dropper (T78 Remix) by Ganesh, Rj Van Xetten, GVX on Beatport

イタリアのプロデューサーT78によるテックトランス
自分からは何度となく紹介しているアーティストになりますが、今回もシンセの層は厚いわ、ボトムも太いわでT78節大炸裂といった塩梅。
ド派手なテクノとしての価値も十分発揮できるビッグボム。

ちなみにこの作品がリリースされているレーベル、HQN Recordings今年の夏に設立されたばかりという最新拠点。
まだ3作品しかリリースされていませんが、2番のこちらも非常にオススメ。

Blashear / Discotech

Blashear – “Discotech” HQN:002 – YouTube

Discotech (Original Mix) by Blashear on Beatport

アルゼンチンのプロデューサーBlashearによるテックトランス
タイトル程のディスコ感はありませんが(むしろシンセポップ風?)、こちらも重厚な足回りが最大の肝。
ハイハットの前のめりな打ち方も攻めっ気あって良。

Tasso / Attrition

Attrition – YouTube

Attrition (Original Mix) by Tasso on Beatport

イギリスのプロデューサーTassoによるテックトランス
ベースシンセがお下品で◎。
DK8 / Murder Was The Bass辺りを彷彿とさせますね。
残響を含んだキックや像のボヤけたベースからも大変アヤしい雰囲気を感じます。好物。

このNo Remorse Recordsというレーベルもなかなか際どいリリースが多くて個人的に良い感じです。
現行の最新作はコチラ。

Everlight, Tasso / Gut Punch

Gut Punch – YouTube

Gut Punch (Original Mix) by Everlight, Tasso on Beatport

同じくイギリスのプロデューサーEverlightの共作テックトランス
これもまたベースが大変奇妙な鳴り方をしているのですが、前述の曲よりアップリフティングなコード進行。
ハードグルーヴとも相性良さそうなので合わせてオススメです。

Maarten De Jong / X2

X2 (Extended Mix) – YouTube

X2 (Extended Mix) by Maarten De Jong on Beatport

オランダのプロデューサーMaarten De Jongによるテックトランス
更に輪をかけて変な3連符シンセが主役を飾っております。
というかほぼリズムとこのシンセで成り立っている曲。
一般的にイメージされるトランスとはかなり離れたところに位置することは想像に難くありません。
変ミュージックスキーまっしぐら。

また補足になりますが、このトラックがリリースされているWho’s Afraid Of 138?!というレーベルはかの大御所プロデューサー、Armin van Buurenが自身の番組の中でジョークとして放ったフレーズがそのままレーベル名と『BPM138以上のトランスをリリースする』というコンセプトになった特殊過ぎる生い立ちを持っています。
アップリフティングからシリアスまで幅広く取り揃えているので、追っていて面白いなと感じるレーベルの1つです。
同所から出たこちらも非常にオススメです。

David Forbes / Equator

Equator (Extended Mix) – YouTube

Equator (Extended Mix) by David Forbes on Beatport

イギリスのプロデューサーDavid Forbesによるテックトランス
ユーフォリックなシンセが鳴り響くブレイク、その後のスネアロールを経て1番美味しいところとなるリズムパートでそれまでの構成が行方不明になり、代わりに2拍ループのシンプル展開がお目見え。
落差よ。

Laura May / Quartech (Hard Mix)

Laura May- “Quartech” (Hard Mix) HQ:040 – YouTube

Quartech (Hard Mix) by Laura May on Beatport

イギリスのプロデューサーLaura Mayによるテックトランス
こちらもブレイクが明けると雰囲気が変わる系トラック。
とはいえコード進行が上向きなのでファンキーな感じとも合わせやすそう。
メインパートの途中でThe Prodigy / Charlyのフレーズが差し込まれたり、ニヤリとさせる仕掛けもあったりします。

尚、同EPに収録されているUplifting Mixはブレイクのシンセをそのまま引き継いでリズムパートに遷移するストレートなトランスとなっております。

Everlight, Ed Lynam / Mamba

EverLight & Ed Lynam – Mamba – YouTube

Mamba (Extended Mix) by Everlight, Ed Lynam on Beatport

今回最後にご紹介するのはイギリスのプロデューサーEverlightの作品。
まずこちらはアイルランドのプロデューサーEd Lynamとの共作テックトランス
ブレイクでパーカッションリズムが聴けるトランスというのも中々無い気がします。
煌びやかなシンセこそないものの、その他のリズムパターンも相当細かく打ち込まれており、質実剛健なテックトランスといった仕上がり。
あとこれもやっぱりベースが変。

もう1曲Everlightの直近リリースで紹介したいものがこちら。

Everlight / Renegade Bass

EverLight – Renegade Bass – YouTube

Renegade Bass (Extended Mix) by Everlight on Beatport

何とこれはブレイクス
ここ1~2年で知ったアーティストだったのでブレイクスのイメージはなかったのですが、実は10年程前にそういったスタイルも手掛けていたことをこの曲で知りました。
トランスの開放感のあるパッドを駆使しつつもアーメンあり、アシッドシンセありといった感じでオールドスクールなフレーバーも感じさせるナイスワークとなっております。

ついでにもう1つこのアーティストについて取り上げると、日付変わって本日17日、キャリア初のフルアルバムが自身のレーベルBlacknetよりリリースされます。

Light Speed from Blacknet on Beatport

ダウンテンポからプログレッシヴトランス、今回のテーマであるテックトランスも勿論、果てはドラムンベースまで幅を広げた全20曲入り。
気鋭のプロデューサーとして大推薦の存在なので是非お手に取ってみてください。
収録曲の中でも特に好みなのは13曲目Lick It。
ディストーションアシッド炸裂!

Everlight / Lick It

Key4050 – Just A Dream (Original Mix) – YouTube

Lick It (Original Mix) by Everlight on Beatport

まとめ

以上、テックトランスにスポットを当ててお送りしました。
テクノの重厚さとトランスの煌びやかさを共存させた音楽という印象は強いものの、それらのサウンドはかなり緻密に計算されたものが用いられていることがどの曲からも聴いてとれます。
それでいて変態的な音使いをしている曲がある辺りに大きく魅力を感じますね。
アイディア発掘という視点からも発見のあるジャンルだと思っているので、上手いこと自分のプレイにも反映させていきたいと思っております。

そんなわけで今回はここまで。

次週09月21日は774Muzikさんが担当します。
では。

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08月 / 新作レイヴ系テクノ (2020年08月版) / 新作サイケデリックトランス (2021年08月版)
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