こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。
【近況】
以前DJ Shinkawaさんに挨拶しようとしたタイミングで泥酔したTakayuki Kamiyaさんに絡まれて叶わず、
今日やっとその機会を得たと思ったら横からDJ Shimamuraさんが割り込み、
『コイツ四肢欠損とか好きなんすよ!』という最悪の性癖暴露をされてしまい、
神様がいるならコンクリ10t着払いで送りたい。— TAK666 (@012345666_) May 19, 2023
レジェンドの前でレジェンドに生き恥を晒されました。
【Hardonize #44 無事終了】
先々週はHardonize #44でした。
お越し頂いた方々、お聴き頂いた方々、本当にありがとうございました。
15周年イヤーの第2回目としてATTさん、TAKAMIさんのBUZZ×3レジデント両名をお迎えした回でしたが、両者とも我々が見てきた大先輩としての威厳とスキルに溢れたプレイで非常に眼福でした。
ATTさんのグルーヴキープ力が冴えまくっていた不協和音やブレの一切ないストイックなハードグルーヴセットは聴いてて痺れましたし、
TAKAMIさんのシリアスな最新トラックと往年のテクノアンセムを使い分ける現場主義のテクノプレイもめちゃめちゃ参考になりました。
奇遇なことにパーティー直前の担当回で取り上げたMembers Of Mayday / Mayday Anthem (Thomas Schumacher Remix)がかかり、フロアが爆沸きしたのは非常に面白かったですね。
(本人曰く、『05月だから!』)
おそらくですが、今年中にもう1回くらいHardonizeの開催があると思います。
15周年イヤーとしてそちらもバッチリ準備を進めてまいりますので公表までしばしお待ちください。
【告知】
来週06月03日の15時より日本酒とクラブミュージックをテーマにしたパーティーに出演致します。
【告知・出演者変更】
??!!SAKE!! Vol.3??
??6/3(Sat) 15:00?21:00
??音楽喫茶 茶箱@早稲田
??2000yen(w1D)mizm
エージ
Toby
DJ CHAMP
TAK666
Nizikawa
DJ Shun
12_1tcmzさんが諸事情によりキャンセルとなりました…
代わってNizikawaさんに高速系HAPPYセットをやっていただきます?? #SAKE0603 pic.twitter.com/sbpmkHHNY2— 12_1(トニー) / Wowl (@12_1) May 22, 2023
オールジャンルのパーティー。
出演者が日本酒を持ち寄り、自身も飲んだくれつつ来場者に振る舞います。
日本酒飲み放題バー兼イベントスペース錦糸町LITTLE SAKE SQUAREの店長mizmさん、
ご存知我らが早稲田茶箱店長エージさん、
1990年代よりドイツと日本のアーティストを繋げる仲介者としてテクノシーンに大きく貢献し、テクノ外交官と呼ばれた大レジェンドTobyさん、
20年以上も続いている老舗ハードコアパーティーHAPPY DYNAMITE主宰DJ Champさんなど、各シーンのベテランたちが集っている豪華な一晩。
お気に入りの音楽と日本酒を探しに是非お越しください。
【Hardonize #44 トラックリスト】
さて、自分はこの日トップバッターを務めました。
トップバッターというのはそのパーティーの胎動を担う役割であり、言うなれば無音とそのパーティーがコアとしている音をどのように繋ぐかといった気持ちで毎回臨んでおります。
なので、暴れん坊とかレイヴ野郎とか呼ばれがちですけど、こういう時はあんまりおふざけしないことの方が多かったりします。
大まかにはディープベース、ブレイクス~非4つ打ちテクノ~速めミニマルテクノ~メロディアスハードテクノ。
特に序盤はジャンル不定形なトラックを結構使いました。
全容はこちら。
No | Artist | Trackname | Link |
---|---|---|---|
01 | Re:fill | Impulse (SofaTalk Remix) | Beatport |
02 | Sarayu | The Bag | Beatport |
03 | Peverelist | Pulse II | Beatport |
04 | Kincaid | On Hands | Beatport |
05 | Sister Zo | The Devil | Beatport |
06 | Burland | Untitled 140 | Beatport |
07 | Daniel Haaksman, Malaguera | Momotombo | Beatport |
08 | 3Phaz | Shoulder Dance | Beatport |
09 | Drumheller | Barracuda | Beatport |
10 | Cocktail Party Effect | Fixing the Roof | Beatport |
11 | Pugilist | Circuit Breaker | Beatport |
12 | Ana Rs | Take Me There | Beatport |
13 | Rox | Eclipse | Beatport |
14 | Altinbas | Elements | Beatport |
15 | THIRD WIFE | 7 AM | Beatport |
16 | Hertz Collision | Next One | Beatport |
17 | Antic Soul | Mangrove | Beatport |
18 | 23.4 | Legacy | Beatport |
19 | SHIN NISHIMURA | KEEP ON DISCOTHEQUE | 試聴なし |
20 | ryoh mitomi | haru-kaze | YouTube |
例によって数曲かいつまんでご紹介します。
【曲紹介】
Pulse II (Original Mix) by Peverelist on Beatport
イギリスのプロデューサーユニットPeverelistによるベースミュージック。
穏やかなパッドシンセを強調しつつも深めのベースとトライバルなパーカッションリズムが特徴的なジャンル不定形音楽。
上述の通り、無音の状態から徐々に音を足していくプレイを目指していたのでこういう音の隙間が多いトラックは使いたくなりますね。
The Devil (Original Mix) by Sister Zo on Beatport
イギリスのプロデューサーユニットSister Zoによるベースミュージック。
不穏なシンセと深いベース、そしてトライバルなパーカッションリズムが呪術的な雰囲気を醸し出している曲。
前述の3曲目辺りからパーカッションリズムをキーにして繋いでおります。
キックのパターンこそ非4つ打ちなのですが、裏打ちでハイハットが鳴っている辺りは4つ打ちに通ずるところもあるなと思うところで目に留まりがち。
Momotombo (Original Mix) by Daniel Haaksman, Malaguera on Beatport
ドイツのプロデューサーDaniel Haaksmanがチリ出身のシンガーMalagueraを迎えて作られたブレイクス。
ほぼほぼ太鼓の音とボーカルで構成されたガチンコトライバル。
太古より受け継がれしプリミティブなダンスミュージックと言っても過言ではないでしょう。
でもリリースは今年。
Shoulder Dance (Original Mix) by 3Phaz on Beatport
エジプトのプロデューサー3Phazによるブレイクス。
テクノっぽい質感のキックに規則的なリフが乗っており、ようやくテクノに接近しようかなという意思も込めて使いました。
でもトライバルリズムは遵守。
そのミスマッチさも含めて全体的にシリアスな雰囲気を漂わせているものの、この曲のブレイク以降に入ってくる笛っぽい音のリフからどうしても可笑しさを感じてしまう変ミュージック。
Fixing the Roof (Original Mix) by Cocktail Party Effect on Beatport
ドイツのプロデューサーCocktail Party Effectによる非4つ打ちテクノ。
一貫して歪んだ無機質なリズムが鳴り響くアグレッシブさと冷たさが同居したスタイルの曲。
今回自分は非4つ打ちと4つ打ちのリズム間の橋渡し要員として使いましたが、テクノの流れで変化球的に使う方がしっくりくる場面が多そうです。
余談ですが、Cocktail Party Effectのプレイはこの手のジャンル不定形且つ無機質な音が多く含まれているのでかなり参考になります。
Take Me There (Original Mix) by Ana Rs on Beatport
モンテネグロのプロデューサーAna Rsによるテクノ。
オーセンティックなテクノのリフを主軸にしたループ感の強く出ているスタイルの曲。
ビートがちょっとヒネた4つ打ちという感じなので、これもまたリズム間の橋渡しとしては適材と言えます。
Elements (Original Mix) by Altinbas on Beatport
ベルギーのプロデューサーAltinbasによるテクノ。
ローファイなビートにシンプルなシンセのリフという非常にディープでミニマルな構成。
ややハイハットが前のめり且つテンポも少し速いので、遠くの方にハードテクノを感じることができるのも個人的ポイント。
メシで例えると昔ながらの中華そばみたいな味わいがあります。
Mangrove (Original Mix) by Antic Soul on Beatport
ドイツのプロデューサーユニットAntic Soulによるテクノ。
前回担当回でも取り上げた浮遊感のあるパッドが特徴的なトラック。
ウワモノから穏やかさを感じる一方、ビートはしっかりと現行テクノの強度に仕上がっているので機能性抜群です。
Ryoh Mitomi – Haru Kaze – YouTube
日本のプロデューサーryoh mitomiによるメロディアスハードテクノ。
Hardonizeに於ける春の風物詩。そして今回もVJのSTCnさんの反応感度抜群でした。
小気味良いハイハットに主張の強いグルーヴィーなベースにオルガンライクなシンセがドラマティックに展開する国産ハードテクノの隠れた名曲。
一生忘れないハードテクノ特集でも挙げた通り、この路線に於いては堪らなく好きな曲です。
【まとめ】
以上、Hardonize #44プレイリストをお送りしました。
全体的な雰囲気としてはストイックさを一貫したものの、リズムやウワモノなどの振れ幅は持たせたような内容になれたかと思います。
派手なサウンドやサンプリングのスタイルも勿論好きなのですが、こういうズブズブに沈んでいく曲も好きで集めている一方、あまりプレイする機会がなかったりするので今回やりたかったことの1つでした。
この手のトラックも速度的にはハードテクノと遜色ないものが多数リリースされていたりするので、それこそ前回の連載担当回新作仄かに旋律を感じるテクノ辺りを足掛かりに触れて貰えると嬉しかったりします。
そんなワケで今回はここまで。
次週05月30日は774Muzikさんが担当します。
では。