こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。
冒頭から余談ですが、最近思うことの1つに平沢進のライブが見たいと云うのがあります。
元々好きだったのですがライブに足を運んだことがまだなく、やっぱり見れるうちに見ておかねばと思い始めたのがここ最近。
そんな折、03月、04月と単独公演を行うニュースが目に入ってきたのでこれ幸いと思い、03月の方のチケット発売日にコンビニの発券端末で待ち構えていたりもしたのですが、
と云う凄まじい争奪戦を目の当たりにしました。
発売時刻に講演内容を表示して購入枚数を入力する頃にはもう購入不可になっていました。
ええ、敗戦です。
普段自分が行くようなクラブパーティーには無い弱肉強食のルールを味わった気分です。
これを毎回耐え抜いているファンの方々には頭が下がります。
そして先日、04月の方の先行予約に申し込んだところです。
これで落選したらまた20秒争奪戦が始まるのかと思うとげんなりします・・・と書いたところで選考通知が届きました。
結果はご想像の通りです。争奪戦、また頑張ります。
更に余談ですが、04月のSquarepusher来日公演もどうしようか迷っているところです。
先月出た5年振りの新作アルバムBe Up A Helloが結構ツボだったので。
収録曲、Terminal SlamのPV撮影地が日本だったのもインパクトのある出来事でした。
情報社会を揶揄するかのような凄まじい映像と音楽です。
近況報告終わり。
さて、02月になったということでHardonize開催月でございます。
ゲストにDJ RINNさんとgekkoさんを迎え、02月22日にいつもの早稲田茶箱にて行います。
何卒よろしくお願いします。
でもってハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。
ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。
さて、これまでワタクシの担当回では単一のアーティストにスポットを当て、その人のキャリアや楽曲を掘り下げると云うスタンスでお送りしておりましたが、昨年中、上記のハードテクノとは何か?と云うシリーズを行ったこともあるので
今回からは毎回ハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていこうと思います。
この連載も今年で5年目に突入するので、たまにはスタイルを刷新します。
丁度前回のyudukiボスのエントリーでは単一アーティスト紹介みたいなことをやっておられましたし、僕以外のメンバーがこのスタイルを継承していくかもしれません。
各々、割とフレックスな感じで毎回執筆しておりますので引き続きご愛好頂けますと幸いです。
そんなわけで今回取り上げるサブジャンルはコチラ。
でございます。
参照までに特別連載に於いては3回目に取り上げました。
このジャンルのコアであり、非常にインパクトのあるサウンド、アシッドシンセを用いたハードテクノの最近のオススメについてご紹介していきます。
なるべく今年入ってからリリースされたものをメインに取り上げます。
6.201 (Original Mix) by Dabih303 on Beatport
コロンビアのクリエイターDabih303によるハードアシッド。
ホラー系のパッドや無機質な効果音とアシッドベースによって疾走感の強いボトムが絡む作風。
女性の喘ぎ声もふんだんに使われていて怖いんだかエロいんだか。
ハードミニマルとしても使えますし、こういうのがあると両者間の橋渡しなんかもスムーズに行える、優等生トラック。
A1. D.A.V.E THE DRUMMER – Under His Eye | KRISMIX
90年代より続いているアシッドテクノを代表するアーティストであるイギリスのD.A.V.E THE DRUMMERによるもの。
深めのアシッドベースと硬いドライスネアを軸とする肉厚なハードアシッド。
ハイハットの前のめりな感じとか、時折差し込まれるブラス系の単音もファンキーで良い感じ。
四半世紀を経ても尚レジェンド、未だ健在と云う意思が感じられる作品でファンとしても嬉しい限り。
Groove Me Baby (Original Mix) by AK on Beatport
ウクライナのクリエイターAlexey Kotlyarの変名義AKによる疾走感たっぷりハードアシッド。
手数の多い金物リズムが小気味よく、アシッドシンセのフレーズや、ショートフレーズのボイスサンプリングなどかなりファンキーな印象です。
これも各種ハードテクノで使い勝手のよさそうなテイストだと思われます。
これのリリース元であり、Alexey Kotlyarがオーナーを務めているAK Recordingsは今年で活動10年を迎える名うてのレーベルで、ハードアシッドやハードグルーヴといった派手目のリリースを継続している、目が離せないレーベルの1つです。
Pattern Of A Spiral (Original Mix) by Mobile Dogwash, Benji303 on Beatport
Mobile DogwashとBenji303のイギリス人クリエイターコンビによる弩ストレートなハードアシッド。
両者とも現代を代表するハードアシッドアーティストであり、得意とするアップリフティングな曲調がここでも大いに反映されております。
イントロを除く全てのパートでアシッドシンセ鳴らしっ放しと云う無骨な構成もまた好み。
Fuck The Tories (Sterling Moss & Mark EG Fuck The 303 Remix) | Flatlife Records
こちらもイギリス人コンビ。
アシッドテクノシーンの名プロデューサー且つゴリマッチョことSterling Mossと、90年代よりトランス~テクノを股にかけた活動を展開しているベテランMark EGによるリミックスワーク。
ファットなリズムとディストーションの効いたアシッドシンセのツープラトン。
色々な音の足し算、引き算を次々迎える展開の豊かさもまた特徴の1つであり、テクノの枠組みを超えてハードダンスなんかとも相性の良いド派手ハードアシッド。
ちなみに、同EPに収録されているSterling Moss & LAB4 / New AEONも大分おすすめです。
LAB4といえばハードダンス、ハードエナジーと云う1つの時代を作ったアーティストとして知られている存在だけに、このような形で新曲に出会えたこともまた感慨深いところだったり。
Profondeurs Obscures | Ganez The Terrible
フランスのクリエイターGanez The Terribleによる高速ハードテクノ。
アシッドベースの疾走感も加味すると実際のテンポより体感速めに聴こえますね。
何より、メインリフがT99 / Anasthasiaのフレーズそのまんま。
ビックリするくらい前面に押し出される形で鳴らされているのでインパクト絶大です。
去年Anasthasiaイヤーで大量にリミックスが出たことと関係あるんでしょうかどうなんでしょうか。
結局ワタクシはPart.4までまんまと全部買ってしまいましたけども。
Hard Brexit (Original Mix) by Nihilist Avinit on Beatport
イギリスのクリエイターNihilist Avinitによるハードミニマル。
02月17日発売なので、記事執筆時点ではまだリリースされておりません。
Nihilist Avinitは長いことアンダーグラウンドのシーンで活動していたアーティストで、今回満を持して新興アシッドテクノレーベルSKUXXからリリースが敢行される形です。
このレーベルもなかなかのハードめな曲を揃えているのでオススメ。
で、その期待を裏切らない厚さと重さと硬さの3拍子揃った曲がこれに当たります。
ハードなセットなら時間帯問わず使えそうな汎用性の高さも◎。
最後にご紹介するのはコンピレーション作品です。
それも今年リリースではないのですが、2019年11月のものなのでギリ最近と呼べる程度ではと云うことで。
2019年に設立されたレーベル、Thump Out Traxxのリリース第1弾となった作品。
上で挙げたBenji303の曲も収録されているものの、大半が初めて名前を見るようなアーティストが並んでおり、一方で楽曲のクオリティはどれも高く、アンダーグラウンドの良い部分が光るコンピレーションだと思ったので番外的に紹介します。
今回のテーマ的に特にオススメしたいのがこの試聴で貼っているBad Boy Pete / Ecoutez!でしょうか。
Bad Boy Peteもかなり長いキャリアの持ち主だけに、こういったサウンドは完全に『飼い慣らしている』感じがします。
以上、ハードアシッドにスポットを当ててお送りしました。
特徴のあるジャンルでありながら大手配信サイトに於いてなかなかピンポイントで探すことのできない音楽なので、今回の内容がDIGの指針になれば嬉しいです。
まぁこれはハードテクノ全般がそう言えるのかもしれませんので、次回以降もワタクシの担当回はこんな感じで進めていきたいと思います。
と云った辺りで2020年最初のサブジャンル特集はここまで。
02月22日開催のHardonize #35共々よろしくお願いします。
次週02月11日は774Muzikさんが担当します。
今回はこれにて。