こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。
【近況】
松葉杖生活からは脱却したものの、まだ歩くのには難があります。
何なら自転車の方が楽。
歴史が繰り返されないようにお祈りをお願いします。
近況終わり。
【告知1】
そんな完治とは遠い僕にもありがたいことにブッキングが来まして。
3/10からは下北沢LIVEHAUSでkens:kとやりたいことやりたい放題やるパーティを始めます!
第一回目はドラムンベースたくさんやりたいからドラムンベースに詳しくてDJも上手い人達を呼びました!ガラナもあります!
一週間後だけど空いてる人は是非来てください?!#CTT01 pic.twitter.com/wY7Z5GTEba
— Relect (@Relect_jp) February 28, 2023
共にハードコア~ドラムンベースを主軸に活動しておられるRelectさん、kens:kさんのブランニューパーティーにお招き頂きました。
初回は特にドラムンベース色強めということで、かつてドラムンベースのパーティーのレジデントを務めていた頃の血が騒ぎます。
レジデント含め新進気鋭のDJが揃っておりますので、若い感性から繰り出される現行のドラムンベースを体感するにはもってこいではないでしょうか。
ストリートのタフなバイブスがお好みの方は是非。
【告知2】
4/8(土)、学校を貸し切ってオールナイトDJイベントを開催します!
いつか見た教室や音楽室が、このメンバーによって一夜限りのフロアに変わります。#桜逢祭前売り販売中!あなたの応援が、大きな力になります!https://t.co/7baE9Sh6KA
公式サイトhttps://t.co/Sa00WTqjn5 pic.twitter.com/Semd7ShKRq
— 桜逢祭 (@ouhousai) February 12, 2023
イベントスペースとして貸し出されている学校で夜通し音楽を響かせる大規模な催しにお招き頂いております。
音の傾向としてはアニメソング半分、クラブミュージック半分という感じでしょうか。
日頃クロスオーバーに重きを置いている僕ですが、ここには本職の方々が集っているので中途半端にアニメ関連楽曲に手を出すと(検閲)されそうで怖い。
個人的にはかつて秋葉原でやっていた96を彷彿とさせる面々が揃っていて懐かしさを覚えますね。
夜中の学校で遊ぶという中学~高校生マインドの持ち主は是非。
【今回のお題】
さて、前回は毎年新年恒例となっている昨年のフリーダウンロード楽曲を振り返る特集を執り行いました。
良質且つ太っ腹なトラックの数々、既にご覧頂けたでしょうか?
それ以前の掲載はコチラになります。
2021 (後編) / 2021 (前編) / 2020 (後編) / 2020 (前編) / 2019 (後編) / 2019 (前編) / 2018
前回はメインストリームテクノやハードミニマルといったリズム主体のサブジャンルにスポットを当ててお送りしましたが、
今回はより陽気で明るいウワモノやグルーヴに特化したハードグルーヴやテックトランスをメインに取り上げていきます。
実のところ、昨年は例年以上にこっち方面のフリーダウンロードトラックが豊作で、今回かなり絞るのに苦労しました。
前回と合わせて気軽に手が出せるハードテクノとして皆様のライブラリを充実させる手助けになれたら嬉しいです。
それでは、
いってみましょう。
【曲紹介】
スロベニアのプロデューサーRydelによるハードグルーヴ。
タイトルが示す通りマッシュアップトラックでして、リフはThomas Bangalter / Colossus、ボーカルはRedman & Method Man / How Highをサンプリングしております。
ちなみにThomas Bangalterはご存知、Daft Punkの片割れです。
そういえば先日、解散後初となるソロアルバムの発売がアナウンスされましたね。
それはさておき、ディスコとヒップホップの掛け合わせなので黒めのグルーヴをキープしつつ推進力も伴ったファンキーなハードグルーヴとなっていて応用力抜群。
Rydelも活動歴15年のベテランアーティストなので、相変わらず信頼が置けることがこの曲からも窺えます。
とりあえず持っておくと安心できるタイプ。
オーストラリアのプロデューサーFelix Rによるハードグルーヴ。
肉厚の電子音ベースとトライバルリズム!
芯のあるキックも合わさったボトムでグイグイ引っ張っていく感じのトラック。
ハードミニマルやテックトランスの流れで使っても充分持ち味を発揮できそうな優等生です。
Stream E.DN – Samba Season [Free DL] by Deadline Records | Listen online for free on SoundCloud
イギリスのプロデューサーE.DNによるハードグルーヴ。
サンバっぽいかどうかはイマイチ判然としませんが、とにかく手数の多いパーカッションリズムで強烈な推進力を生み出しているトラック。
リフのシンプルさが往年のハードテクノを感じさせる、本当に2022年のトラックなのか疑わしく思える仕上がり。
おまけにE.DNは現在21歳だそうです。
あまりにも将来有望過ぎる。
是非今後の活動に注目して頂きたいアーティストです。
アルゼンチンのプロデューサーBlack XSによるテックトランス。
この原曲名を見てもピンと来ないかもしれませんが、Monika Kruse feat. Zafra Negra / Latin Loversと同じ元ネタです。
あのある種の脱力感のあるボーカルとブラスの音がドライブ感のあるビートに乗っているという、これだけでツボにクる人はいるはず。
勿論ハードグルーヴとの相性も抜群・・・というかなんならハードグルーヴとして使う方が違和感ない説まであります。
Black XSはテックトランスをメインフィールドに活動しているアーティストなので、こういった生音系サンプリングを使用するのも結構珍しかったりします。
昨年大いにくらったLaura May / Diosa Del Fuegoの例もあり、こういったテイストがテックトランス界隈にじわじわ浸透しているのかもしれず。
要調査ですね。
Stream DIVERSION – Power Hour by DIVERSION | Listen online for free on SoundCloud
アイルランドのプロデューサーDIVERSIONによるテクノ。
バウンシーで硬いビート、ファンキーな声ネタループ、レイヴオルガンとめちゃくちゃシンプルな構成が、逆にインパクトの高さに作用しているトラック。
レイヴの快楽的な衝動がラフにテクノに落とし込まれているような印象を受けます。
黎明期のハードテクノと合わせて使うと面白そうな気がしますね。
イギリスのプロデューサーHUDによるレイヴブレイクス。
原曲は1992年にリリースされたレイヴクラシック。
ピアノやシンセのフレーズによるポジティブなバイブスはそのままに、太いアナログベースの音が存在感満点です。
現行のベースミュージックと並べても遜色ないアレンジになっているので夢が広がりますね。
というかこのHUDというアーティストを去年知ったんですけど、こういった往年のレイヴクラシックをアレンジしたトラックが彼のbandcampページで大量に公開されていて圧巻です。
Orbital / Chime、Outlander / Vamp、Liquid / Sweet Harmony、Omni Trio / Renegade Snares・・・
どれも超が付く程のビッグチューンであり、その全てが大体100円前後で買えるようになっているのもヤバい。
一昨日のyudukiボスのエントリーでレイヴの機運が高まっている方、是非1度ご覧ください。
特にSangoさんは絶対見るように。来週までの宿題です。
イギリスのプロデューサーJames Blackによるテクノ。
今更語るまでもない原曲。
ちなみにリリースは1989年。
35年近く経っても尚アレンジが出る屈指のテクノアンセムです。
あの穏やかながらもインパクトのあるフレーズはそのままにハードテクノに寄せたテンポ、リズム強度を持ち合わせているのでどこにでも差し込めます。
その一方で原曲のブレイクビーツをそのまま引き継いだパートがあるのがこの曲のアレンジにしては珍しい気がします。
ブレイク明けてからメインフレーズ入るまでの焦らしとか、ほんのりスパイスの効いた仕上がりになっていて良い。
ポーランドのプロデューサーJackob Rocksonnによるテックトランス。
これもタイトル通り、AlexTrackOne / Looper BaseをバックトラックにGrooveyard / Mary Go Wildのリフを乗せたマッシュアップになります。
ハイハットシャキシャキの前のめりなビートにあの儚げなメロディーが合わさった、これぞブートレグと言わんばかりの仕上がり。
なんかこのネタのインパクトといい、バックトラックの傾向といい、まず思いつかない両者のブレンドセンスはATTさんのCrazy Mashupシリーズを彷彿とさせますね。
結構前に作られたものらしいですけど公開されたのは去年10月です。
イギリスのプロデューサーFaster Horsesによるテクノ。
ハードハウスというか、むしろハウス早回しのようなオルガンフレーズがなんとも気持ち良い。
うねりのあるベースとハイハットリズムのドライブ感が合わさった前のめりなリズムも好みですし、アーバンなボーカルも雰囲気作りに一役買っててかなり刺さった曲。
この曲を公開しているレーベルAKRONYMで公開されているSport Mixesというトラックリストは
リズムの硬さよりも気持ちの良いフレーズに重きを置いたちょっと速いテクノが多めになっていて見事に全部好きでした。
以下に埋め込んでおくので是非。
全曲持ち帰り可能。
Stream AKRONYM | Listen to Sport Mixes playlist online for free on SoundCloud
国籍不明のプロデューサーDiscoleによるテクノ。
今回の泣きテクノ枠。
原曲はラブソングらしくもっとソウルフルなボーカルなのですが、ピッチ高めに加工するとどこか哀愁のある聴こえ方に様変わり。
サイドに添えられたシンセも相まってほんのり物憂げな感じが曲全体から漂っています。
裏打ちベースのレトロさもいい具合にハマってますね。
ちなみにこの原曲もかつてTikTokで流行していた経緯を持つらしく、僕は今回取り上げるまで知りませんでした。
流行震源地が多過ぎてアンテナが追いつかない・・・というのを言い訳にしてはいけませんね。
精進します。
Stream RAWTEK – TAKE YOUR TIME by RAWTEK | Listen online for free on SoundCloud
アメリカのプロデューサーRAWTEKによるディスコ。
昨年リリースされた曲に於いてCome Closerが良過ぎたRAWTEKが、自身のSoundcloudで公開していたディスコエディットの1つ。
グルーヴィーで太いベースラインとガラージっぽい打ち方のリズムによるボトムの強度と高ファンクネス指数からしてモロ好みであり、そのウワモノがカッティングギターと口笛をメインに据えているというアーバン全開っぷりが輪をかけてたまらない曲。
途中で非4つ打ちになる遊び心も含め、単なるディスコの焼き増しではない、ちゃんと現代の手法、技術でサウンドを使っている辺りがオリジナリティの塊だなと感じます。
振り返ると昨年はかなりRAWTEKにヤラれた年だったかもしれません。
ついぞ数年前までこういうバカ音楽をやっていた人と同じとは到底思えない。
(勿論これはこれで大好きです。)
【まとめ】
以上、フリーダウンロード2022特集 (後編)をお送りしました。
フリーダウンロードらしくネタモノもある一方、市販のトラックにも引けを取らないサウンドやアイディアのものが特に多かったと感じた年でした。
加えて新星アーティストの存在も目立っており、メインストリームテクノが全体的にハード目に寄っている影響が見えてきたようにも思えて個人的にはワクワクしながらDIGってました。
この流れが今年も続いてくれることを願いつつ、引き続き水面下で公開されている曲たちにも目を光らせていこうと思います。
そんなわけで今回はここまで。
次週03月07日は774Muzikさんが担当します。
では。
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