こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。
4連休でございます。
某国際的スポーツ大会もなくなり、タダの4連休。
なんか雨も土砂降りだしで本当にテンションの上がらない連休となっております。
こんな日常に慣れるのも嫌だなぁと思い、
カレーを作りました。
いつも通りでした。
さて、今年からワタクシの回はハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていくものとなっております。
ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。
ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。
今回取り上げるサブジャンルは
です。
特別連載に於いては番外編の3回目に取り上げたダンスミュージックの元祖とも言える音楽。
ダンスフロアという概念を生み出し、音楽を超えたカルチャーとして支持されており、ストリングスやブラスといったファンキーなサウンドは後年のテクノ、ハウスに多大な影響を与えました。
本来のディスコの全盛期としては1970年代となるためレガシー的な立ち位置ではあるものの、2010年代以降のヴェイパーウェイヴをはじめとするレトロに対する再評価というムーブメントによって、現在の若い世代からも注目を集めていたりします。
従って現行のクリエイターの年代層も他のジャンルと比べるとかなり広く、多様なトラックが日々生み出されている音楽です。
何分、定義が尋常じゃなく広く、全てを網羅しようとすると時間がいくらあっても足りなくなってしまうので特別連載時と同様、ハードテクノ目線で見たときに使えそうなトラックに焦点を絞ります。
新作ということでここ1~2ヵ月の間にリリースされたものをメインに扱いますが、何曲か今年初頭くらいのものも含まれます。
ナイストラックなのでご勘弁を。
では、新作ディスコ紹介いってみましょう。
You Inspired Me (Original Mix) by Laroze on Beatport
フランスのプロデューサーLarozeによるディスコ。
ソウルフルなボーカルとグルーヴのあるベースライン、生音に主体を置いたリフも含めてファンクネスてんこ盛り。
ストレートなディスコものとして色々なシーンで活躍できそうな曲。
I Love Me More (Original Mix) by Yoyopcman Malefique’s on Beatport
フランスのプロデューサーYoyopcman Malefique’sによるフィルターハウス。
収録作品がAnniversary (EP)と銘打たれているものの、11曲入りとEPサイズではない曲数。
そしてその全てがファンキーなリフと小気味良いリズムによって構成されたディスコ直系のハウスでして、EPまるごとオススメできる作品です。
強いて挙げるならアグレッシヴなフィルター使いを見せるこの曲が印象的。でも全部推したい。
Keep On Moving (Club Mix) by Star Warriors on Beatport
謎のファンクプロデューサーStar Warriorsによるハウス。
そもそもこれのリリース元となっているJaguar Recordsはヒップホップ、R&B、グライムなどブラックミュージックを主な生業とするレーベルであり、何故この曲がここから出ているのかさえ分からないリリースとなっております。
(所属アーティストの別プロジェクトとかなんでしょうか?)
しかし聴けば分かるように、曲そのものはそれに全く相反するシンセティック且つメロウなハウス。
ジャケットの感じそのままのフューチャーレトロっぽさが曲にも反映されていて好みです。
Radio Safia (Original Mix) by Househead Samira on Beatport
フランスの女性プロデューサーHousehead Samiraによるディスコ。
ちょい強めのキックとエディットされたシンセリフを中心に据えたシンプルなトラックです。
ちなみに本作が初のソロEPとなる若き新星なので、今後とも要チェックお願いします。
SPB1 (Extended Mix) by HUGO (UK) on Beatport
イギリスのプロデューサーHUGOによるディスコ。
シンセ、ベース、ドラム、そしてシーケンスに至るまで、そのどれもが良い意味で古めかしい。
ここまで2拍4拍のクラップを強調する潔さよ。
これまで紹介した曲に比べるとリズムが硬く、反復に重きを置いている感じも含めてかなりテクノに接近したトラックであるように思えます。
Big Brother (Original Mix) by Fuzzey on Beatport
フランスのプロデューサーFuzzeyによるディスコ。
徹頭徹尾ギターフレーズもの。
全体的にアーバンな雰囲気を出しつつも、ちょっと早いテンポだったりハイハットの刻み方が前のめりなドライブ感を演出していたり、という辺りで共通項を探るとRidge RacerのBGMにあっても良いタイプのトラックだと思います。
どうでもいいですが、なんとなくYamajetさんが好きそう。
Ultraslick Ultrahuman (Original Mix) by Morgan Hislop on Beatport
イギリスのプロデューサーMorgan Hislopによるディスコ。
冒頭で少し触れたインターネットミュージック出現以降のエモーショナルなリフ回しをメインにしつつ、少し偏屈なビートを取り入れたタイプのトラック。
これも硬めのビートが往年のテクノを彷彿とさせます。
Midnite Lady (Original Mix) by Cerrone on Beatport
フランスのプロデューサーCerroneによるディスコ。
今までフィジカルでしか流通していなかったものがこの度配信開始された、言わば再発ものになりますが、このオリジナルはなんと1976年リリース。
Cerroneはこの曲でデビューしてから現在に至るまで活動を継続中で、なんと今年の頭にも新作アルバムをリリースしているスーパーおじいちゃんです。
(ヨーロッパ圏内に於いてはGiorgio Moroderと並ぶディスコ界の巨匠と称されている存在です。)
従ってほぼ全てのパートが生楽器によって構成されているため、明らかに他の曲と音の質感が異なっているのが分かりますし、展開も現行のクラブミュージックのそれとは全く異なっています。
いずれにしてもこれまで手に入りにくかった昔の曲がこうして入手できるようになるというのは喜ばしいことなので、是非他のレーベル、アーティストも追随して貰えると嬉しいですね。
Feels a Little Strange (Original Mix) by Madam Misfit on Beatport
イギリスのボーカリストMadam Misfitによるエレクトロ・スウィング。
厳密にはディスコではないですが、今回のリサーチを行っていく上で見つけたので忘備録的に掲載。
ディスコにほど近いジャンルにこういった電子音を駆使してスウィングを追求していくものがあることは知っていたのですが、DIGに際して起点となるレーベルやアーティストについてはそこまで押さえてなかったところがありまして。
これのリリース元であるElectro Swing Thingを拝見したところ、Mix、フリーダウンロードがかなり多めに公開されていたので、ここを起点にすると広がりそうということで情報のお裾分け。
ちなみにエレクトロ・スウィングに関してはDeorro / Rise and ShineがPVの絶妙な古臭さ含めて好きです。
Cutie Dance 音楽 – EP | ミカヅキBIGWAVE
日本のプロデューサーミカヅキBIGWAVEによるフューチャーファンク。
もう1つ類似ジャンル紹介。
冒頭で述べたヴェイパーウェイヴから派生した音楽の1つにフューチャーファンクというものがあり、ざっくばらんに説明すると『80年代~90年代のレトロな音楽をサンプリングしつつ、エモいリフをキーワードとしてダンサブルなリズムアレンジを加えた音楽』になります。
サンプリング対象としてはシティーポップやアニソンが多い印象ですが、アレンジによってはかなりリズム強め+テンポ速めのファンキーなトラックが作られており、何よりこれらの作り手たちはその80年代~90年代をあまり経験していない世代のクリエイターが多く、サンプリング元に対して独自のレトロ解釈をもってアレンジを加えるので、それが面白さを生んだりもします。
サンプリング文化が嫌でないならこの辺りは押さえておくことをおススメします。
ちなみにこの曲の元ネタはコレ。
以上、ディスコにスポットを当ててお送りしました。
テクノに於けるハードテクノと同様、メインストリームの楽曲とは少し趣の異なるトラックが紹介できたのではないでしょうか。
思えばHardonize設立当初からディスコのファンキーな感じは大好きで、それ自体は今も変わっておりません。
とはいえかなりご無沙汰な感じもあるので、いずれHardonize本編でもこういった音楽にスポットを当てるプレイをしようと思います。
魅力的な音楽が多過ぎるのが悪い。
ここ数回特集続きでしたが、以降は暫くこのスタイルの紹介に戻りますので引き続きご愛好の程よろしくお願い致します。
で、ボス、ラーメンいつですか?
次週07月28日は774Muzikさんが担当します。
今回はこれにて。